コーヒー豆をつくるには、コーヒーノキに生っている果実を収穫し、果肉を取り除きます。この工程には、水で果実を洗い流す水洗式と、果実を洗わない非水洗式があります。アンウォッシュトとは、非水洗式の生成方法で、自然乾燥式ともいいます。
非水洗式では、コーヒー豆の外皮、果肉、銀皮は固い殻状になるまで乾燥させます。このため種子は黒くなります。アンウォッシュトでつくったコーヒー豆は、水洗式(ウォッシュト)に比べると味が複雑になり、またソフトな風味になります。コーヒー本来の香りを逃がさず上質な豆とするには、アンウォッシュトがよいとされています。
この自然乾燥法は、主にブラジルやエチオピア、イエメンで用いられています。まずコーヒー豆が熟すまで収穫せず、黒く熟したら摘み取り、日光にあてて自然乾燥させます。乾燥には天候が関係してくるので、管理に気を付けないと欠点豆も出やすくなります。最近では天候の影響を受けないように、機械で50℃程度の温度に数時間さらして乾燥させる方法も使われています。
その後、乾いた果実を脱穀機にかけて、果肉や銀皮を取り除きます。それから、手作業で、不純物や未熟な豆を取り除きます。
アンウォッシュトのコーヒー豆の見分け方は、コーヒー豆の真ん中の線(センターライン)が、茶褐色で豆のほかの部分と同じ色をしている場合は、アンウォッシュトで、センターラインが白いのがウォッシュトです。
アンウォッシュトのほかに、非水洗式、乾燥式、ナチュラル、という呼ばれ方もします。