リベリカ種とは、アラビカ種、ロブスタ種と並ぶコーヒー豆の三大原種の一つです。リベリカ種の原産地は西アフリカのリベリア共和国で、1876年にヨーロッパ人によって発見されました。学名はリベリカコーヒーノキです。生産量はコーヒー豆全体の数%程度に過ぎず、ほとんど生産されていません。
リベリカ種は、樹高が高く、10mほどに育ちます。また、温度差や標高差といった環境への順応性は高のも利点です。
しかし、大木の割に収穫量は少なく、果実の成熟にも時間がかかります。また、品種の固定がしにくいので、同じリベリカ種であっても風味に大きな差が生まれることがあります。これは染色体数が少ないことに由来しているとされています(リベリカ種は22、ロブスタ種は22、アラビカ種は44)。更に、病害虫に弱く、アラビカ種に比べると風味も落ちることから、利用価値が低く生産されなくなったと言われています。
リベリカ種は、自国で消費する他、品種改良などの研究に使われており、ヨーロッパ向けに輸出されることが多く、日本にはほとんど入ってきません。低地でも栽培することが可能で、現在ではリベリアやベトナムなどで栽培されています。