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欠点豆
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欠点豆とは、味に影響を与えてしまうコーヒー豆のことで、そのままコーヒーとして出荷してしまうとブランド名に悪影響があるために、取り除かれます。
欠点豆として取り除かれるものには、以下のものがあります。
- 虫食い豆
蛾などの虫の幼虫が入り込んだ豆。風味が損なわれ濁りや異臭の原因になることから取り除かれます。虫に食われるということは殺虫剤を使用していないという証拠でもあります。コーヒーの場合、ほとんどはブロッカーという蛾の幼虫が寄生します。
- 死豆
正常に結実しなかった豆。焙煎しても色が変わりにくく風味が希薄で、異臭のもととなるため取り除かれます。
- 発酵豆
豆の内部まで発酵が進んでしまった豆。精製過程で発酵槽に長くつけすぎたり、水洗時の水が汚れていたり、山積みに放置したりしているとできやすく、異臭の原因になるので取り除きます。生豆の状態では見つけにくいのですが、焙煎後に焼けすぎたり、火が通っていなかったりします。
- 発育不良豆
栄養が足りず、十分な大きさに成長しなかった豆。成長過程にある豆を誤って摘んでしまうと混入することになります。熟していないため酸味や渋みが強く出てしまうので、取り除かれます。
- 割れ豆
粒が割れてしまった豆。乾燥中に割れたり、輸送中に衝撃が加わって割れてしまいます。焙煎時にむらができてしまうので、取り除かれます。
- 黒豆
腐りきった豆。発酵が進みすぎて最終段階になると腐って真っ黒になります。この豆が混入したコーヒーは、腐敗臭がするために取り除かれます。
- カビ豆
青カビや白カビが発生してしまった豆。乾燥が不十分であったり、輸送や保管状態が悪く湿気を帯びてしまうとカビ豆となります。取り除かないとカビ臭さが出てしまいます。
- 貝殻豆
乾燥不良や異常交配で生まれる豆。通常コーヒーの果実の中には豆が2つ1組で入っているが、それが3~8も入っている状態の豆です。貝殻のような形になるため、貝殻豆と呼びます。焙煎時にむらが出てしまうので取り除きます。
- レッドスキン
薄い赤いラインがついている豆。自然乾燥中に雨をかぶってしまうとレッドスキンの状態になってしまうことから、「雨かぶり」ともいいます。味が平坦になってしまうため取り除かれます。
- コッコ
自然乾燥や脱穀過程で果肉が残ってしまった状態の豆。見た目にも悪く、アンモニア臭などの異臭がするため、取り除かれます。コッコとは、ポルトガル語で糞のこと意味します。
- ヴェルジ
グリーンになる前の未完熟豆。発育不良豆とも似ているが、青い色をしていて、不快な刺激臭を持つため、取り除かれます。
- ピーベリー
コーヒーの果実に含まれる豆が、一つしかないものをピーベリーと呼びます。欠点豆というほどのものでもありませんが、焙煎時にほかの豆と焙煎度合に差が付きやすいため取り除くことが多くなっています。また、ピーベリーだけを集めたコーヒーというものも存在します。
- その他
これらコーヒー豆の欠点以外にも、木屑、小石、土、穀物、コイン、ガラス、生物のミイラなどが混入している場合もあります。
これらの欠点豆は、生豆を焙煎する前に手作業で取り除かれます。この手作業のことをハンドピッキングといいます。通常、生豆の中には5~10%の欠点豆が含まれているといわれています。また、スペシャルティコーヒーを選別する場合には、その割合あ40%にまで上がることもあります。近年では、生産国の意識も上がり、欠点豆の混入率は下がりつつあります。