クラシフィカドールとは、ポルトガル語で「格付けする人」という意味で、ブラジルの政府が認定している、「コーヒー技能鑑定士」のことで、唯一国家レベルで公認されている資格です。一般的には鑑定士、格付け審査員、カップテスターなどとも呼ばれます。
コーヒー技能鑑定士は、ブラジルのサントス市商工会議所の、1か月程度に及ぶコーヒー鑑定士コースを受講し、卒業試験に合格することで認定されます。日本人であっても、この資格を得るためにはブラジルに渡らなければならず、受講にはポルトガル語を理解できる必要があります。そのため、日本人のクラシフィカドールは多くはありません。日本人で初めてクラシフィカドールの資格を得たのは、衛藤六蔵です。
クラシフィカドールの役割は、コーヒーの品質審査はもとより、コーヒー豆の買い付けや販売、輸出などにも関わります。つまり、コーヒーの基本的な知識のほか、生豆の良し悪しを判断する感覚、ブレンド製造の知識と技術、コーヒー相場の情報力、語学力などの、幅広い知識や技能が求められます。
クラシフィカドール以外にも、コーヒーマイスターやコーヒーインストラクターといった資格を発行している団体はいくつかあります。