クロロゲン酸とは、5-カフェイルキナ酸とも呼ばれており、コーヒー豆に含まれるポリフェノール化合物の一種です。コーヒー豆には5%程度含まれており、カフェイン(1~2%)よりも多く含まれています。タンニンと似た働きをすると考えられていますが、タンニンとしての活性は低いため、現在ではタンニンの一種とは考えられていません。
コーヒー豆を焙煎すると、クロロゲン酸の多くはコーヒー酸とキナ酸に分解されてしまいます。
クロロゲン酸は、抗酸化作用があります。活性酸素による老化を防ぐとされています。また、ミトコンドリアへの脂質の取り込みを活性化する作用もあります。そのため、体内において脂質を分解・燃焼しやすくします。このことから、クロロゲン酸は脂肪肝を予防するといわれています。
さらに、糖新生を抑える働きがあり、そのことから糖尿病を予防する効果も期待されています。しかし、コーヒーのこの効果はあくまでも限定的なものなので、適切な食事制限や運動を行うことがまず第一です。
コーヒー以外に、クロロゲン酸を含む食品としては、サツマイモ、ジャガイモ、リンゴ、ゴボウなどがあります。