焙煎とは、食品を乾煎り(からいり)することで、ローストともいいます。焙煎は、食品に水分を加えずに容器の外側から加熱して水分を飛ばし、消化しやすくしたり香ばしい風味をつけます。
コーヒー豆の焙煎は、焙煎の度合いによって8段階あります。焙煎時間が短いものを浅煎り、長いものを深煎りといいます。焙煎度の8段階には、シナモンロースト、ライトロースト、ミディアムロースト、ハイロースト、シティロースト、フルシティロースト、フレンチロースト、イタリアンローストがあり、シナモンが最も浅く、イタリアンが最も深煎りです。
コーヒー豆を焙煎すると、緑色の豆から徐々に水分が抜け、黄色に変色し、やがて茶色になり、深煎りではほとんど黒色になります。焙煎を行うと、パチパチと爆ぜる音がしてきます。しばらくするとおさまり、それでも焙煎し続けているまた爆ぜます。このはじけるタイミングをハゼという単位で表します。焙煎には風味を引き出すほかに、薄皮などのコーヒーには不要のゴミを取り除く意味もあります。
コーヒー豆は産地によって風味が異なるとされていますが、その産地独特の風味を引き出す方法は焙煎によって決まります。コーヒー豆の焙煎は、その豆特有の風味を引き出すためにあります。つまり、その豆によって最適な焙煎度があるということです。